5. まとめ

 我々のグル−プでは、Linuxをクライアントとしてではなく、各種サーバーとして運用することを目的にして、インストール作業を行ってきました。実際にインストールに費やした勉強会の回数は5回(1回に4時間程度)。インストール作業を通じて、
(1) Linuxは依然として敷居が高い。(特にWindowsユーザー)
(2) バージョンアップが頻繁であるため、市販本のインストール手順が
追いついていないものもある。
(3) ユーザーの努力(独自問題解決能力)が求められます。
(4) 旧型マシンで問題なく動作。
の感想等があげられました。
(1)の理由として、Linuxは、UNIXシステムの知識が要求されることがあげられます。たとえば、インストールにおいてはテキストエディタを使えなかったり、基本的なコマンドを知らないとなにも出来なくなってしまいます。
(2)は、今回、いろいろな雑誌やホームページ等を参考にして作業をしてきましたが、特にメールサーバはかなりの時間を費やしたにもかかわらず現在完全にはインストールできていません。導入するソフトのバージョンレベルには特に注意が必要です。
(3)は、我々の周りにあまりLinuxを扱っている人がいなかったため、Windowsであるとすぐに質問などができましたが、Linuxでは自分でいろいろ試したり、専門のメーリングリストに質問したりしなければ問題解決できません。ただ、最近はサポートサービスを行う企業も増えてきましたので、この点はいくらか解消できるようになるかもしれません。
(4)は、Linuxの特徴であり、加えて、OSが軽く安定しており(これは各種雑誌において検証済みのため今回のテーマには取り上げませんでした)、また、Freeであるため(ライセンス料というものがありません。)高価なNTマシンで実現されているサービス(メールサーバ等)を安価なマシン上に実現することができます。 
以上のことから、ユーザーが積極的にLinuxを利用していく姿勢があれば十分に各種サーバーを立上げ、環境を構築することができます。我々もこれを期に今後のLinuxの動向に注目していきたいと思います。